スマイラフの治療を受けるにあたって
治療をはじめる前の確認事項
治療をはじめる前に診察を行い、スマイラフによる治療が適切であるかを調べます。
また、必要に応じて検査が行われます。
診察では症状や体調を調べ、他の病気や副作用があらわれやすいかなどを調べます。
主な診察内容
- 関節リウマチの症状
- スマイラフに含まれる成分で過敏な反応が起きたことがあるかの確認
- 咳・発熱などの症状(重い感染症にかかっていないかの確認)
- 腸管憩室(ちょうかんけいしつ)の有無
- 間質性肺炎にかかったことがあるかの確認
- 静脈血栓塞栓症にかかったことがあるかの確認
- 周りに結核患者さんがいたことがあるかの確認
- 予防接種の予定
- 妊娠または妊娠の可能性、授乳の有無
など
検査を行い、副作用があらわれやすいか、他のお薬の副作用があらわれていないかなどを調べます。
主な検査内容
- 結核の検査(胸部レントゲン検査、CT検査など)
- B型肝炎ウイルスの検査
- 好中球数、リンパ球数、ヘモグロビン値
以下に該当する方は、スマイラフによる治療を受けることができません。
- 敗血症などの重い感染症にかかっている方
- 結核を発病して治療の必要がある方
- 重い肝機能障害を有している方
- 血液検査(好中球数、リンパ球数、ヘモグロビン値)で異常※を指摘された方
※:好中球数またはリンパ球数が500/mm3未満、あるいはヘモグロビン値が8g/dL未満
治療前の血液検査で好中球数が1000/mm3未満の方は、スマイラフによる治療を受けることを控えていただく場合があります。また、スマイラフによる治療中に好中球数が500~1000/mm3が続く場合は、好中球数が1000/mm3を超えるまでスマイラフによる治療を中断します。 - スマイラフに含まれる成分で過敏な反応が起きたことがある方
- 妊娠中または妊娠している可能性のある方
以下に該当する方は、副作用があらわれやすい場合があります。
より安全に治療を行うために、以下の注意事項に特に留意してください。
- 咳・発熱などの症状がある方(感染症が疑われる方)
- ご自身または身近の方が結核にかかったことがある方
- 感染症にかかりやすい状態になっている方
- 高齢の方
- 腸管憩室のある方
- 好中球数、リンパ球数、ヘモグロビン値が減少している方
- 軽度または中程度の肝機能障害を有している方
- 間質性肺炎にかかったことがある方
- 静脈血栓塞栓症のリスク(例:高齢、肥満、静脈血栓塞栓症・手術・外傷・下肢ギプス包帯固定等の既往歴など)がある方
- 先天性QT短縮症候群と診断されたことがある方
- B型肝炎ウイルスにかかったことがある方
- ヘルペスウイルスにかかったことがある方
- 悪性腫瘍と診断されたことがある方
気になる症状が認められた場合は、すぐに医師に相談してください。
治療中の注意
スマイラフ服用中は以下のことに気をつけてください。
治療中の生活で気をつけること
- 治療前と比べて体調に変化がないか気をつけましょう。
- 気になる症状が認められた場合には、すぐに医師に相談してください。
スマイラフ服用中に注意すべき症状・事象 - 他の診療科や医療機関にかかる場合は、医師にスマイラフを服用していることを必ず伝えてください。
- 免疫が強く抑えられると、感染症を発現する危険性が高くなることが予想されます。スマイラフ服用中には免疫を抑える作用のある生物学的製剤や他のJAK阻害剤を服用しないでください。
- スマイラフ服用中は感染症を発現する可能性があります。なかでも高齢の方は感染症にかかりやすい傾向があるため、特に体調に注意してください。気になる症状が認められた場合は、すぐに医師に相談してください。
- 予防接種の予定がある場合には、医師に相談してください。種類によっては接種できないものがあります。
妊娠・授乳に関して
- 妊娠中または妊娠している可能性がある方はスマイラフを服用できません。スマイラフを服用中は授乳しないことが望ましいです。
妊娠可能な方は、スマイラフ服用中および服用終了後少なくとも1月経周期は適切な避妊を行ってください。ご家族も含め今後の妊娠の計画や治療について理解いただき、妊娠を希望される場合は、あらかじめ医師に相談してください。
服用に関して不明な点があるときは、必ず医師、看護師、薬剤師に相談してください。